ホテル王に俺はなる!!!観光業界の未来を創る男【File.1 林田裕也】

ミツカル コラム「プロフェッショナル」は業界や技術などその道を熱く生きる人物にスポットを当て、学生がインタビューを行い、発信する記事です。
今後の若者の人生に役立てられる情報の提供をしたいと企画致しました。

プロフェッショナル File.1
■林田裕也(はやしだ ゆうや)氏
株式会社プライムコンセプト 常務取締役
経歴:長崎国際大学国際観光学科卒業 パークハイアット東京、リゾートトラストグループ、アビリブ九州支店長を経て、現職。「福岡ウェディング&ホテル・IR専門学校」ホテル・エアライン学科外部講師

■インタビュー担当:横山夢果 学生団体スマイリース所属 現在:大学1年生 

*インタビューは2021年8月30日ZOOMにて実施。

横山:いよいよ。ミツカルのコラム企画「プロフェッショナル」が始まりました。
第1号目のインタビューを私、横山が行わせて頂くことになりました。緊張しています。

さて、記念すべき第1号目のプロフェッショナルは観光業界でホテル・旅館を専門としたコンサルタントをされている株式会社プライムコンセプトの林田裕也さんです。

私自身とても興味のある業界なので林田さんのお話をお聴きできる機会を頂けて有り難いです。
それでは早速、お呼びしたいと思います。

横山:林田さん、初めまして。本日は宜しくお願いします。

インタビュアー:横山

林田:横山さん、初めまして。株式会社プライムコンセプトの林田と申します。本日は宜しくお願い致します。

横山:今日は私たちが運営している就活マッチングサービス「ミツカル 」のコラム「プロフェッショナル」にご協力を頂きありがとうございます。

林田:いえいえ。私も今日はとても楽しみにしていました。何でもお答えしますので遠慮なく質問して下さい。

横山:事前にお調べしていたのですが林田さんは長崎の出身なんですね。

林田:そうなんです。長崎の端っこにある島原の出身になります。高校生まで島原にいて、大学は佐世保にある長崎国際大学の国際観光学科に入学を致しました。

横山:現在は株式会社プライムコンセプトでどのようなお仕事をされているんですか。

林田:私はホテル・旅館のコンサルタント(以下、コンサル)をしています。コンサルと聞くと聞こえはいいでのすが、9割は泥臭く、とても地味なことをしています。

横山:そうなんですか!?私のイメージではコンサルの仕事は表舞台でキラキラと輝いているイメージです。

林田:学生の皆様のイメージは恐らく、かっこいいイメージをお持ちの方が多いかと思いますが現実は1割がイメージのようなかっこいい部分で9割が裏側の泥臭い部分だと思います。あくまでも私の場合なのでコンサルと言っても業界などの違いがあるので一部の例として聴いていて下さい。

横山:分かりました。後ほど、コンサルのお話も詳しくお聴きかせ下さい。

祖父が創ってくれた環境が業界を目指すきっかけ

横山:林田さんはそもそも何故、観光業界を目指されたんですか?
元々、旅行好きだったからですか?

林田:旅行が好きだったというよりも私の場合は特殊なケースなんですが小学校の時から祖父によく旅行に連れて行ってもらっていたんです。普通だとなかなか小学生の時から旅行に頻繁に行くことってないと思うんですけど東京や京都など遠い場所まで祖父と行ってましたね。

横山:お爺様と二人だけで旅行をされていたんですか?

林田:そうです。旅行は常に祖父と二人でしたね。私は元々おじいちゃん子だったので祖父といることは特にストレスも感じないですし、逆に嬉しかったですね。

横山:林田さんのお爺様は何故、林田さんを旅行に頻繁に連れて行ったんですかね?それはお爺様が旅行好きだから一人で行くのが寂しいから誘っていたのか?それとも孫の為に旅行に連れて行ってたんですかね?林田さんはどちらだと思いますか?

林田:後者の孫の為に旅行に連れて行ってたと思います。小さな私に祖父なりに旅行に連れていくことで色々なものを見せたかったと思います。

横山:素敵なお爺様ですね。なかなか、そんなに孫の為に旅行を準備してくれるおじいちゃんはいないですよ。羨ましいです。

林田:確かに贅沢な環境ですよね。祖父は私が大学生の時に他界しましたが祖父に色々な所に連れて行ってくれたことには感謝しています。

旅行で疲れた幼かった自分を癒してくれたホテルが家のような存在だった。

横山:林田さんはそもそも何故ホテルを好きになったのですか?

林田:先ほどお話した通り、祖父に旅行に連れて行ってもらっていたので周りから見れば旅行好きだと思われていたと思うんです。しかし、当時の私は旅行に対してネガティブなイメージを持っていました。

横山:えっ?ネガティブなイメージですか?何故ですか?旅行って楽しいイメージしかないんですけど・・・。

林田:子供の頃の旅行が全て楽しいかと言うと決してそうではなくて移動や親から離れる寂しさや観光地を廻る時に大人の歩くスピードに付いていくことに必死だったり、まだ小学生だった私にとっては結構しんどい思いをしていましたね。

横山:確かに小さい時は大人と違って移動だけでも相当疲れますよね。

林田:そうなんです。だからそのしんどい思いをして宿泊ができるホテルは私にとっては家のように癒される空間だったんです。それまでの緊張感から開放される感じだったり安心感を幼ながらに感じていて私がホテルに憧れるスタートラインになったと思います。

横山:旅行へのネガティブなイメージがあったからこそホテルが特別な空間になったということですよね?

林田:そうですね。あとホテルや旅館がすごいのは各地に新幹線や飛行機で行った先に必ずどの街にもホテルや旅館があることですね。日本だけでも小さな施設まで合わせると8万軒ほどあるんでけどそれってすごい事だと思いませんか?だったら私もその空間で働きたいし、空間を創ってみたいと思ったんです。

横山:小学生や中学生時代にそのような感覚でホテルのことを考えていたんですか?

林田:そうですね・・・。私はホテルで働きたいとか、ホテルマンになりたいという事が先行したよりもホテルがただ純粋に好きだと中学生の時に明確になった感じですね。でも横山さんもそうだと思うんですけど普通は小学生や中学生の頃にホテルや旅館に頻繁に泊まることってないですよね。

横山:そうですね。ホテルや旅館に泊まる機会はたまに行く家族旅行や修学旅行の時ぐらいですかね。でもその時って友達と過ごした思い出の方が多くてホテルや旅館の良さをじっくり観察することはなかったですね。

林田:普通はそうですよね。私の場合は祖父が創ってくれた環境があったからホテルの道を目指すようになったのだと思います。自分がいる環境はとても大切だと思います。

少年時代から人と比べない。負けず嫌いではない自分!それが自分の強み。

横山:ここまで聞いて林田さんが幼少期から旅行をきっかけにホテルに興味を持ったことは分かったのですがそんな幼少期を過ごしていたら他の友達と話や価値観って合うんですか?

林田:ハハハッ!確かにこの部分だけを聞いてたら変な学生ですよね!話も価値観も合いますよ。高校生の時はバンドしたり部活のバレーに没頭していたのでごく普通の学生でしたよ。ホテルの話は殆ど友達には話してないですね。

横山:えっ?そうなんですか?では林田さんはどんな少年だったんですか?

林田:そうですね・・。何かにハマったら熱中する少年でしたね。それは今でもそうなんですが。だからハマっちゃうと子供の頃は目的を達成する為に一人でやれば良いのに仲間を巻き込んで一緒に夢中になったりしてましたね。中学生の時には世界でも有名なリッツ・カールトンの本を買いましたね。中学生が読むような本ではないと思うんですが・・・。

横山:中学生でリッツ・カールトンの本を購入するぐらい夢中になれるって私からすると羨ましく思います。

林田:一見、熱中して目標を達成しているように捉えられがちですが、私の場合はそんな綺麗なものではなくてお腹が空いたら自然とご飯を食べるような感覚で無意識にやっている事なので好きなものがそこにあるからその好きなものしか見えないので私にとっては自然な事なんですよね。少年時代からそういう性格なので結果的に好きな仕事に就いたという事ですかね。

横山:私のイメージなんですが林田さんは負けず嫌いなタイプですよね?

林田:その逆でして私は人と自分を比べないタイプなので負けず嫌いではないですね。その代わり情報はすごく欲しがりますね。好きなものが見つかったら、すごく知りたくなるのでかなり細かく調べますね。恋愛と一緒で好きな人ができたらその人のことを知りたくなりますよね?

横山:確かに好きな人ができると興味が湧いて知りたくなりますね。
林田さんは例えばですが人が知ってて、自分が知らない情報があると不安になったりしますか?

林田:人が知っていて自分が知らないことがあったとしても全く気にしないですね。だから学生の時も就活をしている時にライバルよりも情報を知っていないといけないという焦りもなく、それよりも純粋に好きなことをもっと知りたいと思うから徹底的に情報を調べるようにしてました。今でもそうですが特に新しい情報には敏感ですね。だから私は人との情報の差も全く気にしないですね。
でも僕にもう少し負けず嫌いな部分というか反骨精神があれば今以上に成長を出来てたかも知れないですね。

横山:林田さんは人と比べないからこそ、自分に対して厳しいんじゃないんですか?

林田:自分に厳しいかどうかはわかりませんが、自分が好きなことをやっているので公言した事に対しては責任感を持ってやっていますね。

「情報源を持つ」と「公言する」2つのテクニックとは?

林田:横山さんにアドバイスではないですが私が好きなことを実現化する為に普段から意識して行っているテクニックが2つあるのでお伝えしても良いですか?

横山:アドバイス頂けるんですか!宜しくお願いします。

林田:1つ目が欲しい情報の情報源を広げていくと言うことです。例えば専門誌だったりメルマガやネットでの情報源をしっかりと持つことですね。私の場合は先ほどもお話をしたように中学生の時に本を読み漁ったと言う事です。私はその本の全てを感動本と名付けて情報のツールとして大事にしています。

2つ目に大事にしていることは色々な人に自分が好きなことや物をを公言すると言うことです。公言をしていると周りの友人や職場の人が「林田はホテルや観光に興味がある」と無意識に認識するのでホテルや観光に関することを私に繋いでくれたり教えてくれます。

横山:なるほどですね。1つ目の情報源を広げるとことはこれまで私は意識してやっていなかったです。私は観光やブライダルに興味があるんですが情報を手に入れることはあまりしていなかったです。
2つ目の公言すると言うことは最近、少しづつ行っています。その結果、周りの友人や所属している学生団体のメンバーが一緒に企画などを考えてくれるようになりました。今回も公言していた結果、林田さんのインタビューを私が行う事につながりました。

高校生卒業後から就職までの道のり。バイトが全てだった大学時代。

横山:林田さんは何故、大学への進学を選択したんですか?それだけホテルが好きであればすぐに就職して働きたいって思わなかったんですか?

林田:就職は考えなかったんですね。専門学校か大学への進学で悩みました。専門学校であれば専門的なホテルスキルを学べると思いましたが、私はホテルを中心とした観光業と広い分野を学びたかった為大学を選びました。

横山:なるほど、専門学校であればホテルに関するスキルは学べますが大学だと観光の分野に関して幅広く学べますよね。高校生の時にその視点で大学の進学を選択された林田さんはすごいですね。

横山:林田さんは大学時代はどんな学生時代を過ごしていたんですか?

林田:私は当時、ハウステンボス直営のホテルでバイトをしていたんですが大学の授業を受ける時間よりもバイトの時間の方が長かったと思います。恐らく社員さんと同じ時間ぐらいバイトしてましたね。

横山:バイト漬けの大学生だったんですね。林田さんはバイトの目的ってお金を稼ぐだけでなくて経験を積む目的の方を重視していた気がするんですが如何ですか?

林田:仰る通りで大学の観光学科でノウハウは学べても大学では実務が身につかないとよく業界で言われている話を聞いていたので私はノウハウも実務も4年間でしっかり身につける事が当時出来ていたので恐らく誰にも負けないだろうなと自信はありましたね。

横山:なるほど。ノウハウと実務を身につける為に大学とバイトの両立をしていたんですね。目的を明確にして達成する為に徹底されてますね。

林田:あと、私は大学に入る前はホテルマンになりたいと思っていたのですが大学生の後半には様々な情報や経験を積むうちにホテルマンがゴールではなくてホテル王になろうと思いが変化していましたね。

横山ホテル王ですか?

林田:自分の理想とするお客様や働くスタッフが皆な感動できるホテルを自分でいつか持ちたいと思いましたね。

横山:林田さんのホテルが出来たら泊まりに行きます。
その後、大学を卒業して新卒で就職したのが、ご経歴にあるパークハイアット東京に就職するんですか?

林田:そうですね。外資系のホテルになるんですがこのホテルで様々な部署で経験をさせて頂きましたね。そして転職と言う形で日本企業の経営のホテルに就職をしました。

第三者の立場になって業界を変えたいと思った。

横山:ここまで話を聞いていて林田さんがホテルの現場が好きだと言う想いもすごく伝わって来たんですが、一つ疑問に思う事があるんですが、何故、好きなホテルの現場の仕事を辞めてまでコンサルのお仕事に就いたんですか?

林田:コンサルへのきっかけとしては私がこの業界に就職してから3、4年目の時ですかね。自分がホテルマンとして働いていきたいという思いから徐々に逆転していったのですが、このホテルで働く人たちをもっと幸せにしたいという気持ちに切り替わりました。
その瞬間の感覚は明確にありましたね。

横山:その気持ちが逆転した事がコンサルになるきっかけですか?

林田:そうですね。それまでは自分のスキルや経験を伸ばすことばかり考えていたんですが第三者(コンサル)になることでホテルが抱える問題を解決して働くスタッフを幸せにすることで結果的にお客様に最高の接客を提供がする事が出来るので関わる全ての人を幸せにできるんじゃないかと気付きました。例えば一つのホテルで支配人にはなれたとしてもそこにいるスタッフしか幸せに出来ないのでコンサルになってホテル業界を変えることが出来れば今後、更に多くの働く人を幸せにできると思っています。

横山:ホテルが抱える問題って何ですか?

林田:課題はホテルごとで様々ですが業界で言うと給与の課題や労働環境などがあります。コンサルという立場でクライアントを多く持つことでホテルそれぞれの抱える数値的な課題やマネジメントの課題なども中に入って一緒に取り組む事ができるので私はコンサルという仕事が好きです。

横山:そのお話を聞いて思ったのはコンサルという仕事は課題解決をする仕事ですか?

林田:そうですね。課題を一緒に考えて解決というゴールに向かって取り組む仕事ですね。私が意識してやっていることは最初から否定するような言い方をクライアントにはしません。話を聞きながら何にホテルが困っているのか?何が原因かなどを見つけることから始まります。少しお医者さんに似てますね。全然、お医者さんの方が難しいお仕事だと思うんですけど。

5年掛けて取り戻したホテルの物語。経営者と涙した忘れられない一本の電話。

横山:林田さんがこれまででお仕事をして来て体験した感動や失敗談などのエピソードがありましたら教えて頂けないですか?

林田:ホテルマン時代から考えると沢山お話できる感動的なお話や失敗談はあるんですがその中でも未だに私の中で印象的なエピソードを1つお話させて頂きます。ホテル名は言えないのですが8年前に私が担当をさせて頂いたクライアント様で所謂、事業再生案件でした。簡単に言うと倒産したホテルを再生させるという内容になります。

この時に建て直しを某銀行様から依頼が来まして私が担当することになりました。事実上、ホテルの所有権(株式)を一時的に銀行が持つことになるんですね。
その時に私はホテルの経営者や現場のスタッフの皆さんの色々な想いに直接、触れるんですが最初はみんな下を向いているシーンから始まるんです。そこから5年後に業績を伸ばして再び銀行から所有権を買い戻す事ができたんです。

その瞬間に経営者の方からお電話を頂きました。その時の経営者の方の嬉しそうな声を聞いて私は車の中で一人泣きましたね。この仕事をして以来、初めて涙をした瞬間でした。
改めてコンサルという仕事をしていて良かったと思える体験でした。

横山:一度、倒産したホテルを取り戻すってドラマのような話ですね。その5年間って想像以上に大変な想いを皆さんしたんだろうなと思います。私も林田さんの立場だったら絶対に泣きますね。

これからのビジョンとは?

横山:林田さんの今後のビジョンを教えて頂けますか?

林田:ホテル旅館の新しい文化やサービススキルを開発する側になり、未来の宿泊業が今よりも大きく進化し、価値を増し、魅力を増す時代を作り、未来に繋げたいと思っています。

横山:林田さんのビジョンは必ず現実化されるものだと私は思います。価値を未来につなげるには宿泊する側もただ泊まるという意識だけではなくホテルや旅館をどう楽しむべきなのかと私たちの知識もある程度、必要だと感じました。

プロフェッショナルから学生にメッセージ

林田:仕事も自身の人生を進むにしても心に「情熱」が必要だと思っています。仕事にせよ、何かを達成させるための活動の一部でしかなく、同時に光と影が現れます。特に影に包まれた時に人の心を動かずエンジンは、情熱に勝ものは無いと思っています。何か夢中になれる、心の底から大好きだと言える「情熱」を探してみて下さい!


インタビューを終えての感想
横山:このインタビューの中で私が1番印象に残っていることは、林田さん自身が誰よりも何よりもホテルを愛しているということです。幼少期にホテルに対して安心感を覚え、中学生からホテルに関する本を読みあさり、他人とは比べずに、ただただ自分の好きを追求したという人生がどんなことよりもかっこいいと思いました。私もこのような夢中になれる何かを見つけた時には、林田さんのアドバイス通り、情報源を広げ、「好き」を公言できるようになりたいです。
林田さん、貴重なお時間を頂きありがとうございました。


■取材協力者の所属企業紹介
株式会社プライムコンセプト
ホテル・旅館の経営・運営・WEBコンサルティング